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「『AI』vs『AI』!?」

2025.02.18

生成AI が登場してから、様々な職種がこれにとって代わられるのではないかと議論になっています。知財分野でも、生成AI を利用した明細書作成等、AI に関するセミナーが人気となっており、弁理士にとっても、うまく利用できる かどうかが、生き残れるかどうかの分かれ道になりそうです。

ところで、先日、知財高裁で特許を受けられる発明者は自然人に限られる、という判決がありましたが、実際のところ、AI 自体によって高度な発明が生み出される時代がやってくるのでしょうか。

「失敗は成功の母」という言葉もあるように、失敗や偶然が大発明につながっ たということは少なくありません。強力接着剤を開発しようとしてできた接着力の弱い失敗作から付箋ののりが生まれたことや、黄色ブドウ球菌を培養していたシャーレにたまたまアオカビが混入したことが抗生物質であるペニシリンの発明に繋がったことは有名な話です。

日常業務でも、発明時の苦労話や思わぬことが発明に繋がったという話を伺うのが楽しみの一つです。

AI によって製品開発が加速して優れた発明が増えるのは喜ばしいことですが、失敗を繰り返した後に突然やってくる、「あっと驚く、一発逆転」の発明(AI 発明?!)こそ大切にしたいと思う今日この頃です。


日本弁理士会中国会 弁理士 T.F.