知財コラム

「特許庁の脱ハンコ化」

特許庁の電子化の開始はとても早かったらしく、1990 年に特許の電子出願の受付 が始まりました。特許事務所や知財部がある会社からの出願はオンラインで行わ れることがほとんどなので、現在出願の約 9 割はオンラインで行われているそうです。
しかし、委任状や特許権等の権利の移転に関しては押印が求められるため、 今も紙で手続が行われています。このコロナ禍では在宅勤務を行っている会社も あるようですが、押印を行うためだけに出勤しなければいけないという話もよく 聞きます。
ここで皆さんもご存知の通り、先日河野太郎氏が行政改革・規制改革相となって 脱ハンコ宣言を行いました。そうは言ってもなかなか進まないだろうと私は思っ ていましたが、その動きはとても早く、今月 2 日、特許庁は 800 種類ある特許や 商標に関する手続きを全てオンラインで行えるようにすると発表したそうです。
現在、特許出願等の主要な手続き 300 種類は既に電子化済みだそうですが、残り の 500 種類も全てインターネットで完結できるようになるそうです。 特許権の移転等の手続に今まで印鑑が求められていたのは、財産権を移転すると いう重大な手続を慎重に行うという趣旨でしたが、電子証明によってどのように 解決するのか、見守りたいと思います。もし電子化できれば、押印書類を郵送し てもらったり、簡易書留を出すために郵便局へ行く手間も無くなるので大助かり です。
期待して待ちたいと思います。

(日本弁理士会中国会 弁理士 松本 文彦 )

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