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中国会はっぴょん 知財コラム

「特許業務の期限について」

2021.03.22

早いもので今年も3月となり、年度末まであと僅かとなりました。他の業界も同 様かも知れませんが、3月は特許事務所でも多くの案件が集中して忙しい時期と なっているところが多いかと思います。当事務所でも月末が期限となっている案件 が多く、慌ただしい日々が続きます。
期限と言えば、特許事務所の業務では様々な種類の期限を扱います。特許だけで も、パリ条約や国内優先権を主張するための基礎出願から1年の期限、出願日から 3年の出願審査請求の期限、拒絶理由通知書の発送日から60日の意見書・手続補 正書の提出期限、特許査定から30日の特許料納付期限など長短色々あります。
このような期限の裏付けとなる特許法を見ると、「期間の初日は、算入しない。」 とか「月又は年の始から期間を起算しないときは、その期間は、最後の月又は年に おいてその起算日に応当する日の前日に満了する。」とか色々テクニカルなことが 書いてあります(興味のある方は特許法第3条をご参照ください)。細かい話のよ うにも思えますが、実務上は重要です。
また、国際出願(PCT出願)や各国の外国出願もある場合は、期限の種類や数 は更に増えていきます。
我々弁理士は、日々このような多くの期限を計算及び管理しながら、確実に期限 を遵守すべく業務を行っています。別の言い方をすれば、いつも目の前の期限に追 われていると言えるのかもしれませんが。

(日本弁理士会中国会 弁理士 立石 博臣 )