知財コラム

「夢の制度・・・か?!」

皆さんは商標の国際登録制度をどんな制度だと考えていらっしゃいますか?
「一つの出願で世界中の国で商標権が取れる制度でしょ?各国代理人に高いお金を払わなくても自分で出願出来るし、安くて便利だよね!」
そうです、夢のような制度ですね。でも、本当にそうでしょうか。国際登録とはいっても、商標権は国毎に発生する権利ですから、各国の商標法に則って審査が行われます。そして、国によって登録要件、許容される指定商品・役務の表記、商標見本の特定方法等は異なりますから、様々な拒絶理由通知を受ける可能性があります。これに対応するには、それなりに各国代理人の費用がかかります。
また、それよりも悩ましいのが、指定した商品・役務の表記で、自分の商品・役務が適切に保護されていると確証が持ちにくいという点です。「Tシャツ」や「通訳」のように、世界中の人が共通認識を持っている商品・役務なら問題ありません。しかしながら、今までに存在しなかった新しい商品や日本特有の商品・サービスについては、適切な保護を受けることは全くもって難しいでしょう。
「えーっ、じゃあ使わない方が良いってこと?」
いえ、そんなことは言っていません。世界共通認識がある商品・役務を指定する自他商品・役務識別力がある英単語から成る文字商標又は意味を成さない造語商標又は言葉で特定が容易な図形商標で先行商標がないことが確認できれば、安価に沢山の国で商標権を取得することが出来る夢のような制度です。
「ちょっと!何言ってるのか分からないよ!」
はい、詳しくはお近くの弁理士まで。

(日本弁理士会中国会 弁理士 M.I )

バックナンバー

知財コラムの一覧に戻る