知財コラム

「商品・役務の区分」

商標出願の際、願書には、登録を受けたい商標と、商標を使用する商品・役務を記載する必要があります。商品と役務は、45 の区分に分類されており、どの区分に該当するかは、「類似商品・役務審査基準」を参照することによって確認できるのですが、この「類似商品・役務審査基準」は、商品・役務が別の区分へ移行されたり、新しい商品・役務が追加されたりといった改訂が毎年のようにあるため、出願の前には必ず最新の審査基準を確認することが重要です。
例えば、2020 年1月の改訂では、それまで第 30 類「菓子」として取り扱っていた商品の一部が第 29 類へ移行して、以下のように分かれました。
第 29 類:菓子(果物、野菜、豆類又はナッツを主原料とするものに限る。)
第 30 類:菓子(果物、野菜、豆類又はナッツを主原料とするものを除く。)
「果物、野菜、豆類又はナッツを主原料とするものに限る。」という字面だけを見ると、主な原料が小豆である「羊羹」は第 29 類のように思えてしまいますが、「羊羹」は第 30 類に該当するので要注意です。特許庁によると、考え方としては、「主として、果物、野菜、豆類又はナッツを主たる材料とし、それらの根本的な性質を変えない程度の煎る、煮る、焼く、揚げる等の加工及び調味をしてなる商品が、第 29 類の「菓子(果物、野菜、豆類又はナッツを主原料とするものに限る。)」に該当します。」とのこと。例えば、第 29 類の甘納豆と第 30 類の羊羹、第 29 類の焼きりんごと第 30 類のアップルパイを比較すると理解しやすいかもしれませんね。
私はこの改訂の後しばらくの間、スーパーやコンビニのお菓子売り場を通るたびに、「これは 29 類、これは 30 類だな。」などとブツブツ呟きながら判別してしまうという深刻な職業病を発症してしまいました。

(日本弁理士会中国会 弁理士 C.D )

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